【痩身】停滞期とリバウンドの共通点
2022/10/13
ダイエットをスタートさせてすぐは、意外と簡単に体重が落ちるものですが、しばらくすると体重が減らなくなることがあります。
同じように食事を制限しているのに、どうして体重が減らなくなるのでしょうか?
ダイエット停滞期が起こるメカニズムをみていきましょう。
《停滞期は体の自然な反応》
ダイエット停滞期が起きるのは、人間の身体に備わっている「ホメオスタシス(恒常性)」という機能によるとされています。
ホメオスタシス機能というのは、人間を飢餓から守るために備わっている機能で、食事による摂取カロリーが少ない時期が続いたときに、体重の減少を抑えようと働くものです。
ホメオスタシス機能が働くと、食事によるエネルギーの吸収率が上がり、基礎代謝や運動によるエネルギーの消費量が少なくなるといわれています。
いわば身体が省エネモードになるのです。
なので、「食べていないのに体重が減らない」ということが起こるようになります。
ホメオスタシス機能は生命維持のために必要なものなので、誰にでも備わっています。
つまり、ダイエットをやっているのに体重が減らないといった停滞期は、誰にでも起こり得ることなのです。
《いつ停滞期が起こる?》
ダイエット停滞期がいつ起こるかは個人差がありますが、だいたい1カ月で体重の5%が減ると、ホメオスタシス機能が働いて停滞期に入りやすくなります。
なので、1カ月の間に体重が50Kgの人なら…2.5Kg、60Kgの人なら…3Kg減ったら、停滞期に入る可能性が高いと思っておきましょう。
これくらいの体重なら、ちょっとダイエットを頑張れば誰もが減らせるので、多くの人はダイエットをスタートして1カ月前後で停滞期を経験するようです。
とくにダイエット中にカロリー制限をしていると、身体がエネルギー不足を感じやすくなるため、少しの食事でもエネルギーの吸収率が上がるようになるといわれています。
そして、運動や基礎代謝によるエネルギーの消費量を減らすようになるため、停滞期に入るのが早くなる傾向にあります。
また、ダイエットで食事制限を行う場合は、タンパク質の不足に注意しましょう。
タンパク質が不足すると筋肉量が減り、基礎代謝も低下するため、ダイエットしていても痩せにくくなってしまいます。
《停滞期ではないもの》
タンパク質を積極的に摂取していて運動も行っているなら、筋肉量が増えたことにより体重が変わらない可能性があります。
この場合は停滞期ではなく、痩せやすい体へ変化している状態であるといえます。
体脂肪率を確認しつつダイエットを継続していくのがおすすめです。
《女性ホルモンの影響》
女性の場合は、体重が減らない理由に女性ホルモンの影響も考えられます。
排卵から月経の開始までのあいだは、食欲が増すプロゲステロンというホルモンが分泌され、水分や栄養を溜め込みやすい時期に突入しています。
なかには、むくみやすくなる方もいるようです。
一方、月経後から次の排卵日を迎えるまでの時期は、エストロゲンというホルモンが分泌されます。
エストロゲンは脂肪代謝が高まるホルモンなので、月経の前後で体重の落ちやすさが変化するようなら、女性ホルモンの影響があった可能性が高いです。
《ホメオスタシスによるリバウンド》
ダイエットの方法は、摂取カロリーよりも消費カロリーを抑えることです。
中性脂肪がエネルギーに変換されて体重が減少しますが、体重が大きく減り続けていくことはなく、順調に減っていた体重があるとき減らなくなってしまいます。
これは、ダイエットで飢餓状態になったことでホメオスタシス機能が働き、基礎代謝が低下するためです。
ホメオスタシスとは「生体の恒常性」のことで、身体の環境が変化しても一定の状態に保とうとするはたらきを意味しますが、そのホメオスタシスによって、少ないエネルギーで生命を維持できるように、カロリー消費を抑えるようになります。
体重が減りにくくなると(停滞期)、ダイエットをやめてしまう方もいるでしょう。
しかし、ホメオスタシスによる代謝の低下は継続しているため、元の食事量に戻すとカロリー過多になるのです。
そのため、ホメオスタシス機能が働いても、これまでのダイエットを続ける必要があります。
また、運動量が減るだけでリバウンドする場合もあるでしょう。
食事や運動、生活習慣などを一切変えないことが大切です。
《レプチンの量が少なくなって食べすぎる》
ダイエットを続けると、脳の満腹中枢を刺激するレプチンというホルモンが減少します。
その結果、満腹感が得られにくくなるのです。
ここで我慢をすれば、体重は順調に減り続けることが期待できますが、満腹感を得られないために食べすぎてしまいリバウンドします。
また、目標体重を達成してダイエットを完了した場合にも注意が必要です。
ダイエットをやめても、すぐにレプチンの量が戻るわけではないため、食べすぎてしまう恐れがあります。
《まとめ》
つまり極端な食事制限によるダイエットというのは、停滞期やリバウンドを生んでしまうのです。
継続的に長期的な目でダイエットに取り組み、小さな目標をコツコツ達成させていく事で、ご自身のなりたい身体へとなっていきます。
それから、体重だけにとらわれない事もとても大切です。
大まかな目安にはなる事もありますが、全てではありません。
《余談:イチローさんの体重》
性別も違えば、スポーツ選手のお話ですが…
現役時代のイチローさんの体重は79.4kgだそうです。
イチローさんの身長は180.3㎝だそうです。
身長からBMIにより標準体重と美容体重を算出すると、
・標準体重(BMI 22):22×1.803×1.803 = 71.5 (kg)
・美容体重(BMI 20):20×1.803×1.803 = 65.0 (kg)
※BMI=体重(kg) ÷ {身長(m) X 身長(m)}
つまり体重だけを見ると太っている、またはぽっちゃりしている体型という事になります。
ですが、イチローさんは引き締まった良い身体をしていますよね。
体重に固執していては本当のキレイな身体は手に入れられません。
しっかり筋トレをして筋肉を鍛え、きれいな引き締まったボディラインを作る事がダイエットとなるのです。
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